九頭竜大社からのお知らせ
感謝によりすべてが好転(講話)
生前の開祖のお話です。
ある御親話会(講演会)でのことでした。ある女性の方が開祖に質問をされました。
「私はいつも熱心に九頭竜大社にお参りさせていただいています。でも、ちっともお蔭をいただけません。他の熱心にお参りされている方々は、願いが叶われたり大変良いことがあったり、奇蹟をいただかれているのに…私だけ毎日何も変わったこともなく平々凡々と暮らしているだけです。どうして私はこんなにもお蔭がいただけないのでしょうか?」
この質問に対し、開祖は少し厳しい表情になり、女性の方をたしなめるような口調でこう答えました。
「あなた様はそのように毎日平々凡々と生活させていただけることが、どれほど幸せなこととお思いですか。特別に良いことが起こることだけが奇蹟なのではないのです。大きな災いなく、毎日穏やかに平々凡々と過ごさせていただけることこそが奇蹟なのです。それがどれだけありがたいことでしょうか。
日々そのことに感謝なさっているでしょうか。毎日、神棚の神札に感謝の心をお捧げでしょうか。九頭竜大社にお参りされた時、お願いごとをなさるのはけっこうなことですが、目に見えぬ神の守護へ感謝の心をお捧げでしょうか。
感謝をなさることにより、心の器づくりとなるのです。大きな心の器に大神様よりのお蔭をいただかれ、ああ自分は幸せだなあと、そう心から思って人生を歩んでゆかれることになるのです。」
このお話は、とても大切だと思います。
九頭竜大社の御教えの柱は「感謝」なのです。
とてもいいことがあったから感謝する、災いから助けていただいたから感謝する、願いが叶ってお礼参りをする、ということも大切ですが、それだけではありません。
今あたえられている境遇にありがたいと感謝の気持ちを持つことにより全てが好転してゆくのです。それが大宇宙の法則です。
平凡な日常を過ごさせていただけることに感謝。今すこし辛い状況にあられても「ああ、これぐらいのことで済んでよかった」と。「ああ、この出来事で大切なことを学べた」と。「思わぬことで時間が出来て、心身を休めて自分を見つめなおせる」と。感謝なのです。
奇蹟の神である九頭竜弁財天大神様は、大宇宙の法則に基づいた慈悲の神とも伝えられています。今回お伝え申し上げたかったことは「感謝」の大切さでございます。
九頭竜弁財天大神様の守り導きのもと、幸いに歩まれますように。
九頭竜大社 教嗣 大西 正浩
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